「私、認知症かも」と不安になった50代へ。

更年期の脳は、いま“リノベーション”の途中です。
人の名前が、出てこない。
冷蔵庫を開けて、何を取りに来たのか忘れる。
スマホを探していたら、手に持っていた。
そして、何でもないことにイライラする。
「私、大丈夫かな」「このまま認知症になるのかな」
ひとりで不安になっていませんか?
結論からお伝えします。
その変化は、あなたの性格や努力不足ではありません。
更年期の身体で起きている、ホルモンの変化が関係している可能性があります。
更年期は、脳まで変化する
更年期とは、閉経の前後約10年間。
この時期、女性の身体を長年支えてきたエストロゲンが大きく揺らぎながら減少します。
エストロゲンが関わっているのは、月経や妊娠だけではありません。
脳、睡眠、体温、自律神経、骨、血管、感情。
身体のあらゆる場所を支えてきました。
そのため、エストロゲンが急激に変化すると、
物忘れ
集中力の低下
イライラ
気分の落ち込み
眠りの浅さ
強い疲労感
などが現れやすくなります。
「脳が衰えた」とは限らない
研究では、閉経へ向かう過程で、脳の構造やエネルギーの使い方にも変化が起こることが確認されています。
一部の脳領域では、一時的に体積が減少したあと、閉経後に安定・回復する傾向も見られました。
つまり、更年期の脳は、ただ衰えているのではありません。
エストロゲンが少ない環境でも働けるように、新しい状態へ適応している可能性があるのです。
たとえるなら、脳の中が工事中。
使い慣れた道が一時的に通りにくくなり、知っている名前や言葉へたどり着くまで、少し時間がかかっているような状態です。
更年期は、脳まで含めた“全身リノベーション”の時期なのです。
物忘れを強くする、もう一つの原因
更年期の物忘れには、睡眠も深く関係します。
ホットフラッシュや寝汗で夜中に目が覚める。眠りが浅く、脳が十分に休めない。
すると集中力が下がり、新しい情報が頭に入りにくくなります。
「覚えたことを忘れた」のではなく、疲れによって、最初からしっかり記憶できていないこともあるのです。
脳と身体を支える5つの習慣
1.朝、光を浴びる
起きたらカーテンを開け、朝の光を浴びます。
朝の光は体内時計をリセットし、夜の自然な眠りにつながります。
2.良かったことを3つ書く
「ご飯がおいしかった」
「空がきれいだった」
「今日も起きられた」
小さなことで十分です。
人の脳は嫌なことを強く覚えやすいため、意識して良かったことを探します。
3.寝る前に指を動かす
手足の指を、ゆっくり開いて閉じる。
簡単な動きですが、緊張した身体を眠る状態へ切り替える合図になります。
4.大豆食品を取り入れる
納豆、豆腐、味噌、豆乳などには、大豆イソフラボンが含まれています。
食べれば症状が消えるものではありませんが、毎日の食事に無理なく取り入れたい食品です。
5.息を長く吐く
鼻から自然に吸い、口をすぼめて、ゆっくり吐く。
吸うことより、吐くことを意識します。
呼吸が整うと、張りつめた心と身体もゆるみやすくなります。
更年期は、終わりではない
以前の自分と比べなくていい。
頑張れない自分を、責めなくていい。
更年期は、壊れていく時期ではありません。
これからの人生に合う身体へ、整え方を変える節目です。
温める。
ゆるめる。
巡らせる。
動きにつなげる。
動けなくなる前に。動ける、今から。
人生後半こそ、圧倒的な軽やかさを。
流’Bi
「私も同じ」と感じたら、
同世代の大切な人へ、そっと届けてください。
※「脳のリノベーション」は、研究で示された変化を分かりやすく表現した言葉です。すべての物忘れが更年期によるものとは限りません。急な悪化や日常生活に支障がある場合は、婦人科・内科などの医療機関へご相談ください。
参考:厚生労働省「女性特有の健康課題・更年期」/Mosconi L, et al. Scientific Reports, 2021
























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